インフルエンザは、38度以上の高熱が出て、数日間は通常の日常生活が送れず、非常につらいものです。
今回は、そんなインフルエンザの弱点を突いた予防法について、医師に詳しい話を聞いてきました。
インフルエンザの弱点は?
インフルエンザの弱点には、高温・多湿があります。冬に流行しやすいことからもわかるように、インフルエンザは冷たく、乾燥した環境でないと、生存しにくいウイルスだからです。
また、インフルエンザウイルスは、酸性に弱いので、強い酸性である人間の胃の中などでは生存しにくいことが分かっています。
弱点を利用したインフルエンザの予防
インフルエンザウイルスは高温にも弱いのですが、室温を上げるのには限度があるうえ、寒い冬の屋外とあまり温度差を付けてしまうと、かえって自律神経のバランスを乱して免疫力を低下させ、インフルエンザウイルスに感染しやすくなるといえます。ですから湿度の調整が、冬のインフルエンザ予防のかなめといえます。
ある調査で、室温を21~24度程度に保ち、湿度を変えて2時間後のインフルエンザウイルスの生存を比較したところ、
湿度50%:3~5%
湿度20%:60%
と、大差があったというデータがあります。適度に湿度を上げた環境が、インフルエンザウイルスにとって、いかに住みにくいかがわかるデータです。
したがって、冬場の有効なインフルエンザ予防法として、加湿器を利用したり、濡らしたタオルや洗濯物をつるしたりして、部屋の空気を乾燥させないようにしておくことがあげられると思います。
インフルエンザにかかりやすい人が行うべき対策は?
インフルエンザの予防として、適切な湿度の活用以外も、基本的な予防対策を行っておくことが大切です。
・うがい、手洗いをしっかり行う
・十分な睡眠、バランスのとれた食事で免疫を落とさない
・身体を冷やさない
・流行期にはできれば人混みへの外出は避ける
・流行前にインフルエンザの予防接種を済ませておく
特に毎年のようにインフルエンザにかかってしまうという方は、流行期に入る前にしっかり体力をつけて、免疫力を落とさないように生活していくことが大事ですね。
医師からのアドバイス
室内の乾燥対策は、風邪などにも有効ですから、冬の感染症流行期に入る前からはじめましょう。
(Doctors Me より)
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